相続 遺言ってどうするの?

老後の生活設計

遺産分割

遺産分割の種類

  1. 指定分割(遺言によって相続財産を分割する方法)…最優先
  2. 協議分割(相続人全員の協議によって相続財産を分割する方法)…成立しない場合は家庭裁判所の調停まとまらなければ審判

遺産分割の方法

  1. 現物分割(遺産を現物のまま分割する方法)
  2. 換価分割(遺産の全部または一部をお金に換えてそのお金を分割する方法
  3. 代償分割(ある相続人が遺産を現物で取得し、他の相続人に自分の財産(現金など)を支払う方法

配偶者居住権

配偶者(内縁関係は含まない)被相続人の財産に属した建物に相続開始時に居住していた場合次のいずれかにあたるときは、原則としてそのいじゅうしていた建物の全部について無償で使用、収益する権利が認められます。第三者に対抗(主張)するためには登記が必要です。

  1. 遺産分割で配偶者居住権を取得するものとされたとき
  2. 配偶者居住権が遺贈の目的とされたとき
  3. 配偶者居住権を取得させる旨の死因贈与契約があったとき

遺言と唯贈

遺言と遺贈とは

遺言とは生前に自分の意志を表示しておくことをいいます。遺贈とは財産が相続人などに移転することをいいます。

遺言のポイント

  • 満15歳以上で、意思能力があれば誰でも行うことができます。
  • いつでも変更することができます。
  • 遺言書が複数出てきた場合、作成日の新しい方が有効となります。

遺言の種類

自筆証書遺言遺言者が全文、日付、氏名を自書、捺印…自筆
目録はパソコンOK、ぺージに署名、捺印
証人はいらない、検証(家庭裁判所にて偽造等防止の手続き)は必要
法務局に保管することもできその場合は検証不要
公正証書遺言者が公述、公証人が筆記
証人2人以上
検証不要
原本公証役場に保管
未成年、相続人は証人になれない
秘密証書遺言遺言者が署名、捺印、封印
公証人が日付などを記入
遺言の内容は秘密
証人は2人以上
検証必要
パソコン作成、代筆OK
未成年、相続人は証人になれない

遺留分

遺言の作成によって決められた財産があっても一定の相続人が最小限の遺産を受け取ることができます。これを遺留分とします。

遺留分の割合は次のとおりです

  • 直系尊属だけの場合…被相続人の財産3分の1
  • 配偶者のみ、配偶者と子のみ…被相続人の財産の2分の1
  • 兄弟姉妹は遺留分はありません。

遺留分侵害請求権

遺言や贈与によって遺留分を侵害された遺留分権利者は金銭の支払いを請求することができる権利です。期限の制限があります。

消滅時効として相続の開始および遺留分の侵害を知った日から1年です。除斥期間として相続開始から10年となります。遺留分権利者は遺留分侵害額に相当する金銭の支払いを請求することができます。

青年後継制度

知的障害、精神障害、認知症などにより判断能力が不十分である人が不利益を被らないように保護する制度です。

法定後見制度(民法で定める後見制度)

後見精神上の障害によって判断能力を欠く常況にある人を保護する制度ほとんど判断できない人を保護
保佐精神上の障害によって判断能力が著しく不十分な人を保護する制度簡単なことは自分でできる人を保護
補助精神上の侵害によって判断能力が不十分な人を保護する制度だいたいのことは自分でできる人を保護

任意後見制度

将来、判断能力が不十分になったときに備えて本人が事前に任意後見人を選任する制度です。

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