世帯主にもしものことがあった時に、残された家族が経済的に困ることのないように資金を準備するのが生命保険の役割です。
生命保険の種類と特徴
生命保険の代表的なものに定期保険、終身保険、養老保険があります。
定期保険
定期保険は満期があり、満期までの期間内に被保険者が死亡、または高度要害になった時に、契約時に決めた額の保険料が支払われます。保険料は掛け捨てです。そのためほかの保険と比べて保険料が割安です。
終身保険
終身保険は、満期が設定されず、保障が一生続き死亡・高度障害の時に保険金が支払われます。途中で解約した場合も責任準備金から一定の解約返戻金を受け取ることができます。定期保険料と比べて保険料は割高です。
養老保険
養老保険では、満期までの期間内に被保険者が死亡・高度障害の時に保険金が支払われますが、保険事故が起きなかったときも死亡保険金と同額の満期保険金が支払われます。死亡保障だけでなく貯蓄性もある保険です。
保険料のしくみ
保険料の基礎となる予定基礎率
保険料は大数の法則や収支相等の原則といった考え方のもと、予定死亡率、予定利率、予定事業費率の3つの基礎率に基づいて計算されます。
- 予定死亡率…統計に基づいて性別・年齢ごとに算出した死亡率
- 予定利率…保険会社があらかじめ見込んでいつ運用利回り
- 予定事業費率…保険会社が事業を運営するうえで必要な費用
大数の法則
個々の事象は偶然でも、大きな数でみると、一定の法則があるということ
収支相等の原則
保険料の総額とその運用益の合計額は、保険金の総額と保険会社の経費の合計と等しい。
保険料の構成
- 純保険料(死亡保険・生存保険)…保険会社が支払う保険金にあてられる部分
- 付加保険料…保険会社が事業を維持するための費用
配当金のしくみ
剰余金と配当金
保険料—実際にかかった費用=剰余金
剰余金が発生する原因(保険会社は剰余金を財源として契約者に配当金を支払います)
- 死差益…予定死亡率より実際の死亡率が少ない場合
- 利差益…予定利率で見込まれた運用収益より運用収益が大きい場合
- 費差益…予定事業費率が実際の経費より多かった場合
配当金
- 有配当金…死差益、利差益、費差益3つから配当金が支払われる
- 準配当保険(利差益配当付保険)
- 無配当保険
※一般的に配当金のある保険の方が保険料が高い
契約のポイント
告知義務
契約者または被保険者は重要事項について保険会社が定めた質問に答えなくてはならない
告知義務違反があった場合は保険会社は契約を解除できる解除権の消失の条件
- 解除原因を知ってから1ヶ月行使しなかったとき
- 保険契約絞結から5年を経過した時
責任開始日
次の3つがそろった日
- 申し込み
- 告知
- 第1回の保険料払い込み
保険料の払い込み
方法
- 一時払い
- 年払い
- 半年払い
- 月払い
保険料を支払わなかった場合の猶予期間
- 月払い…翌月初日から末日まで
- 年払い、半年払い…払込期月の翌月初日から翌々月の契約応当日まで
契約の失効と復活
猶予期間を過ぎても保険料を支払わなかった場合保険契約は効力を失うことを失効と言う
手続きを行うことで復活することができる
生命保険の種類
- 定期保険…死亡、高度障害になった時に支払われる(掛け捨て、安い)
- 終身保険…保障が一生続く。貯蓄性が高い
- 養老保険…死亡したら死亡保険金。生存してたら満期保険金が受け取れる
- 定期保険特約付き終身保険…1と2の合併(更新型と払い込み満了時に定期保険の特約が終了する前期型がある)
- 利率変動型積立終身保険(アカウント型保険)…保険料を積立部分と保障部分に部分に自由に設定できる
- 団体保険
- こども保険
- 変額保険(終身型と有期型)
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