23歳の大学生の長女がもっとバイトしてもいいからと聞かれました
年末になってきましたね。来年の目標など立てましたか?私はこのブログのことと1月に受けるFP試験のことが気になって大掃除が全然できておりません。年末に子供たちが帰ってきたら汚い我が家にびっくりしたら嫌だなと思いつつ、手がなかなか出せなくて…
一昨日、長女から来年のことで電話がかかってきました。今年から始めたバイトをこの調子で続けると扶養の103万円を超えてしまうのでバイトを控えなくてはいけないかと思案中だそうです。今忙しいので自分に代わっていくらぐらいお父さんの税金が増えるか調べてほしいとのことでした。
それならば、ちょうど今勉強中のFP試験の内容と一致してるのですぐ答えてあげたいところですが、ちょっと自信がないのです。
合格できるのかしら
と言うわけでしっかりと調べてみました。
夫君の年収の予想
月の収入
- 給料…17万/月(手取りではなく総支給額)
- 退職年金…5万/月(手取り)
- 高齢者雇用継続給付金6万円(給料によって変わるので予想)
給料ついて
退職して1年ぐらいたちますが、出勤日数が少なく制限されてきていますので今後もっと減少する可能性があります。仕方がないですね。
企業年金について
日本の年金には①国民年金②厚生年金の2階建て年金となっています。企業年金はそれらの公的年金に上乗せする制度で従業員が安心して暮らせることを目的としてそれぞれの企業が独自に行っているものです。勤め先によっては企業年金がない場合もあります。会社員全員が企業年金に加入しているわけではありません。夫君の場合は定年退職してから退職金を年金でもらうように選択している分の収入です。
高齢者雇用継続給付金
こちらは雇用保険から支払われている給付金で高齢者や介護をしている人に必要な給付を行い雇用の継続を促すための制度です。次の人がもらえます。
- 被保険期間が5年以上
- 60歳以上65歳未満で賃金月収をもらっている
- 60歳到達時の賃金に比べ75%未満の賃金
夫君の場合は
- 被保険期間40年ぐらい
- 61歳
- 60歳到達時の賃金に比べ61%以下
なので60歳以降の賃金に15%を掛けた給付金が支給されます。
1年間の所得税の計算をします
所得税を種類別に分けます
- 給料…給与所得
- 企業年金…雑所得
- 高齢者雇用継続給付金…課税の対象とはなりません。
各所得の計算
給与所得
- 給与所得=収入所得-給与所得控除額
- 収入所得…17万円×12=204万円
- 給与所得控除額…180万円超360万円以下…収入金額×30%+8万円=69万8千円
- 2番-3番=134万2千円
雑所得
- 雑所得=公的年金等の雑所得+公的年金等以外の雑所得
- 企業年金やiDeCoは公的年金に含まれる
- 公的年金…5万×12=60万円
- 給所得が1000万円以下
- 65歳未満130万円以下それ以外の収入が1000万以下の場合の控除額は60万円
- 3番-5番=0
課税標準を計算します
給与所得と雑所得を足して134万2千円です
所得控除
夫君の場合は
- 基礎控除…48万円
- 扶養控除…38万円
- 生命保険…少額なので割愛
課税所得金額
- 課税標準—所得控除
長女が103万以下でバイトの場合
- 134万円—48万円—38万円=48万円
長女が103万円超130万円以下でバイトの場合
- 134万円—48万円=86万円
所得税額を計算
- 課税所得金額に税率を掛ける
- 課税所得金額195万円以下の税率は5%
長女が103万以下でバイトをする場合
- 48万円×5%=2万4千円
長女が103万円超130万円まででバイトをする場合
- 86万円×5%=4万3千円
違いは1年間1万9千円の違いでした
一方長女の収入の方は
長女が103万円でバイトをした場合
税金の分類は給与所得のみとなり103万円となります。
- 給与所得103万円—給与所得控除55万円=48万円
- 基礎控除48万円
- 税金はいりません
長女が130万円でバイトをした場合
- 給与所得130万円—給与所得控除55万円=75万円
- 基礎控除48万円
- 勤労学生控除27万円
- 75万円—48万円—27万円=0
- 税金はいりません
どちらも税金はいりませんでした
勤労学生控除とは
- 働く学生のための特別な所得控除
- バイト収入130万以下であれば所得税はかからない
- 要件としては所定の学校に通っていること大学ははいります
- 年末調整または確定申告をする必要があります
- 扶養控除等申告書に勤労学生控除に関する事項を記載して勤務先に提出
- 学校が発行した証明書を添付
健康保険の扶養の面から考えてみました
- 長女は夫君の健康保険の被扶養者です
- 被扶養者は年収130万円未満であること被保険者の年収の2分の1未満であることが条件です
- 夫君の収入は200万円ぐらいになると推定されるので残念ながら長女は100万円ぐらいまででバイトの年収は抑えておくべきだという結果になりました。
結果は長女の希望に添えず残念でしたが、健康保険の観点から103万円までのアルバイト収入にした方が良さそうです。大学生は今大変です。奨学金を借りて、アルバイトをして勉強をして。飲食などのアルバイトはスムーズにできてないのではないでしょうか。できるだけのことは援助するつもりですが、無事に卒業を迎えることをいつも願っています。
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