公的年金制度の仕組み
年金は、65歳から給付されますが、20歳以上60歳未満の人は被保険者(保険料を納める人)となります。学生でも無職でも納付義務が発生し20歳の誕生月に支払の請求書がやってきます。
もらえるのは基本65歳から老齢基礎年金として、会社員・公務員は老齢基礎年金と老齢厚生年金の2階建てとして給付されます。国民年金(基礎年金)は20歳から60歳未満まで480ヶ月全額納めた場合65歳から生きている限り約78万円(年額)支給されます。
国民年金の被保険者
被保険者の要件
- 日本国内に住んでいること
- 20歳以上60歳未満であること
- 厚生年金保険に加入する配偶者(65歳以上70歳未満で老齢または退職を理由とする年金の受給権を有する人は除く)に扶養されており、原則として年収が130万円未満であること
国民年金保険料の学生納付特例制度
学生の対象者
所得基準
118万円+扶養親族などの数×38万円+社会保険料控除等以下
学生とは
大学(大学院)、短期大学、高等学校、高等専門学校、特別支援学校、専修学校および各種学校。一部の海外大学日本分校。夜間・定時制課程や通信課程も含まれます。
申請方法
申請先
- 住民登録をしている市(区)役所・町村役場の国民年金担当窓口
- 年金事務所
提出
- 郵送
- 電子申請
申請書類
- 申請用紙は(A4判)は「国民年金関係届書・申請書一覧」からダウンロード
- 学生証(写)
- 在学証明書(原本)の添付
申請すれば在学中の納付は猶予されます
人生の三大支出は、教育資金、マイホーム資金、老後資金と言われ、人生の中で最もお金がかかる出来事と言われています。そのお金がいる学生の時期にアルバイトをしていても毎月保険料を支払うのは厳しいです。しかし学生納付特例制度はあくまでも猶予であり免除ではないので、後で保険料を払う「追納」をしないと、将来受け取る老齢基礎年金が減額されてしまします。
申請をせずに未納になると
納付期限
納付期限から2年間なら、後から納めることができます。納付期限から2年たつと時効となり、納めることができなくなります。納めることのできなかった期間分の保険料は原則として未納とされてしまいます。
受給資格期間
将来年金を受け取るためには、保険料を10年以上支払っている必要があります。20歳から60歳の40年間お納めることになっていますが納めた期間がこのうち10年に満たないと、将来に国民年金の制度から老齢基礎年金を受けることができません。
ただし、受給資格を得るための「受給資格期間」には免除、猶予された期間は含まれます。未納期間は年金額の計算期間の対象外となるため、未納にならないように注意する必要があります。
公的年金には、老後に受け取る老齢年金以外にも、障害年金と遺族年金という年金が支給される仕組みがあります。年齢にかかわらずに対象となりますが、国民年金の保険料を納めていない、また払えない理由があっても所定の手続きを得ていないと、支給の対象となりません。
障害年金
自分がケガや病気などが原因で「障害認定」を受けた時受給されます。
遺族年金
自分が死亡した時に遺族が受け取る年金です。
国民年金って損か得か?
損得勘定でいえば今のところ(制度は変わることもあるので)年金保険料月1万6000円を480カ月かけると768万円。1年の老齢年金年支給額78万円で割ると9.846…となり65歳から給付すれば約10年後の75歳まで生きれば得となります。日本の平均年齢は80歳は余裕に超えています。まず基礎年金は満額にしておくのが良いと考えます。
保険料
第1号被保険者の国民年金保険料は2022年度16,590円/月です。第1号保険者の保険料には月払いの他、全の(半年払い、年払い、2年払い)などがあり、まとめて納付するほど割引されます。また口座振替やクレジットカードなどでの支払いも可能です。
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